セルサーガ、第3話
俺と同じ、、、念能力者だと、、、!?
そうさ、もちろん能力は明かせないがね、ここじゃあなんだロビーの方でゆっくり話さないか?君の旅の目的にも興味がある。
いいだろう、何が目的かは知らねーが、あえてあんたの誘いに乗ってやるよ。
ククク、用心深い男だね、だがそのくらいでなければあのミルチア紛争を生き抜くことはできなかっただろう。
てめー、何故それを知ってやがる!星団連邦のデータにも記録されてない、歴史上からその存在を消された事件だぞ!?
人は自分の知識の範疇では計ることのできない未知なる存在に恐怖を抱くものだが、ククク、君の心が恐怖に蝕まれていくのが私には手に取るようにわかるよ。
さぁ、場所を変えようか。
そう言ってマリオは立ち上がり、ロビーの方へと歩き出して行った。俺も少し距離を取りついていく。
奴の目的はさっぱりわからないが、どうやらただ者ではなさそうだ。
ミルチア紛争の事を知っている人間は今ではごく一部に限られている。星団連邦元老院の上層部の連中数人と俺と同じミルチア紛争の生き残りだけだ。
この事は評議会でもSSランクのトップシークレットと位置付けられており、情報が漏洩することなどまず考えられないのだが、、、
ロビーまで続いてる通路の壁にはひっきりなしにTAMAKIのポスターが貼られていた。
これは近々公開される映画、シャワー浴びてナンボ6の宣伝ポスターだ。
シャワ浴びシリーズは過去5作の通算興行収入が66兆2000億ドープを超える、全宇宙で大ヒットした人気映画だ。
その最新6作目になるわけだが、今作ではTAMAKIとヒロインの富士峰子が遂に結婚するんではないかとゆう噂がまことしやかに流れており、注目度も俄然高まっているのでこれまでの興行収入記録を大幅に更新するのではと言われている。
ちくしょう、今は奴の目的を暴く事に集中しなければいけないのに、ポスターがちらついて頭がちゃんと働いてくれないぜ、、、
集中しろ、集中するんだ、奴は敵ではないと言っているが念能力者である以上油断はできない。
能力も未知数である以上こちらが主導権を握り先制攻撃を仕掛けたいところだが、奴の円の中ではこちらの行動は完全に読まれてしまう。
やれやれだぜ。
そんな思考を巡らせているうちに、ロビーに着いてしまった。
まだ考えが固まってないとゆうのに、、、奴め、どう出るつもりだ。
緊張しないでくれたまえ、君にはミルチア紛争の事を聞きたいだけだ。
7年前のあの日、ミルチアで一体何があったのかをね。
まずはこいつが何故ミルチア紛争の事を知っているのかを突き止める必要がありそうだな。
そして、何故そこまでミルチア紛争に拘るのか、、、
お前も知ってるだろ、ミルチア紛争は本来民間人が決して知ることはないトップシークレットだ。
教えてくれと言われて、はいそうですかと頷くわけにはいかねーな。
そう言うと思ってましたよ、ではひとつゲームでもしませんか?
私が勝ったらあなたにはミルチア紛争の事を洗いざらい喋っていただく、あなたが勝ったら私の真の目的を教えてさしあげましょう。
ゲームだと?
ただし、闇のゲームですがね、、、!!
つづく